経営・ビジネスを人間心理から分析する経営心理学の『藤田耕司』が選ぶ必読7冊。-前編-

業界のトップを走る「プロフェッショナル」が薦める本とは?読書をもっと面白くする実名ソーシャルリーディングアプリReadHubが、独自インタビューをお届けするReadHubTIMES。AI時代のビジネスマンの働き方を経営心理学から考える藤田耕司氏。公認会計士でもある藤田氏が薦める、経営・ビジネスを人間の性質から学ぶための本をご紹介する。【Professional Library】

1998年に早稲田大学に入学後、大学3年の時に公認会計士の受験勉強を始め、2004年に公認会計士試験に合格。

同年、有限責任法人トーマツに入所後、心理学に基づいて経営のアドバイスをすると次々に成果が出るようになり、なぜ成果が出たのかについて心理学的に解説した内容を経営心理学としてまとめていく。

2011年に有限責任法人トーマツを退所後、経営コンサルティングを事業として始め、更なる成功事例を積み重ねるとともに、経営心理学のコンテンツを体系化し、2012年から静岡産業大学で経営心理学の講義を受け持つ。

2015年には経営心理学を学ぶための経営心理士講座を始めるべく、一般社団法人日本経営心理士協会を設立。経営心理士の資格を発行するようになる。

2016年には日本経済新聞出版社から「リーダーのための経営心理学」を出版し、Amazon2部門で1位を獲得。台湾、韓国からも出版のオファーがあり、同著の翻訳版が2カ国で出版される。

人間の性質を知っている人が最後は勝つ

人間そのものを理解する必要があると気づいたのは、大学受験の時期に遡ります。高校3年生の夏に野球部を引退するまでは、野球ばかりの人生を送ってきました。部活の感覚が残っていたため、受験勉強を根性だけで乗り切ろうとしていました。しかし、偏差値は40程度で、そこからほとんど伸びませんでした。そして結果的にはそのまま浪人することとなり、勉強方法の根本的な変更の必要性を感じました。

 

記憶にはメカニズムがある。これに気づいたのが私の受験の戦略の転換点となりました。掃除機を買ったらその説明書を読むと同じように、勉強では脳を使うから、脳の説明書を読んで、その性質を理解してから勉強した方が効率的なのでは、と思ったわけです。そこで何冊かの脳に関する本を読み、浪人生活の初めの1ヶ月を記憶法の研究に費やしました。すると、その後は、みるみるうちに成績が伸びていきました。

 

最終的には早稲田大学の合格までたどり着くことができ、これが自分の中で大きな成功体験となりました。そこで私は、脳や心などの人間の性質を知っている人が最後は勝つ、と確信しました。

 

人間を知ることの重要性に気づいてほしい

人間の性質を知っている人、と言われても想像するのが難しいですよね。私は最初に脳についての勉強をしたので、脳科学を初歩から学ぶのにオススメの本を2冊紹介しようと思います。

 

1冊目は『ブレイン・ルール』。この本はまだまだ謎の多い脳に関して、すでに証明されている研究結果に基づいて説明をしています。脳が持つ基本的な性質にはじまり、短期記憶、長期記憶、運動や睡眠が脳に与える影響など、脳について何も知らないという人が、最初に知っておくべき内容が詰まっています。

 

2冊目は『心脳マーケティング』です。これは科学に忠実で、学術的とも言える『ブレイン・ルール』に比べ、より実践的な内容の本です。私の専門である経営心理学に通じる本でもあります。これまで営業などマーケティングに関わる仕事をしてきた人に、自分の知識や経験に結びつけながら、脳や心がいかに消費行動に影響を与えているかを知ることができます。

 

脳はまだまだ謎が多い分野ではありますが、人間の行動に大きな影響を与えていることは間違いないです。経営やビジネスをより良くするためにも、効率的に何かを学習するためにも、人間そのものの性質を知った上で始めた方が効率的かつ効果的です。

 

心理学はコミュニケーションを向上させる

大学に入学し、私は野球サークルに入りました。しかし、そのサークルの同期は私を含め2人だけでした。このままでは廃部になる。そんな危機感を覚えながら、大学3年生になり、幹事長としてサークルの勧誘活動を仕切ることになりました。

 

当時から消費者心理を学んでいた私は、サークルの勧誘活動においても消費者心理の内容を活用していました。新入生が入りたくなるサークルにするためにはブランディングが必要。そう考えた私は、早稲田大学のみならず日本大学と明治大学の野球サークルも巻き込んで、計12チームからなる2部制の野球リーグを立ち上げました。そして、その野球リーグの主幹事サークルというブランディングを行いました。また、日テレから収録の話を持ってくるなどして、メディアの力も活用し、結果として、30名を超える新入生の勧誘に成功しました。

 

このように多くの人を巻き込めたのも、独学で勉強を続けていた心理学が大きな要因になったと思います。当時は勉強した心理学の知識を、普段の友人とのコミュニケーションで試していました。すると次第に友達が増えてきました。友達が増えるといろいろな情報が入ってくるとともに、多くの人のつてができます。こういったことが自身の可能性を大きく広げてくれました。

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