経営・ビジネスを心理学的に分析する経営心理学の『藤田耕司』が選ぶ必読7冊。-後編-

自分の強みを発揮できる経営を学べ

自分が公認会計士であることもあって、士業の業務のうち、単純な作業は近い将来、自動化され、なくなっていくことはすぐに理解しました。講演などでも、今後、より多くの仕事がAIや機械に仕事がとって代わられる話はしていたのですが、AIという言葉が今ほどメジャーではなかった当時は、受講者たちはSFの世界の話のように面白がって聴いていました。それが今では急に現実味を帯び始め、士業として単純作業以外の分野で仕事をどのように取ってくるのかが大きな課題の1つとなっています。

 

そこで、士業として人間にしかできない仕事でいかに付加価値をつけるかについて書いたのが『経営参謀としての士業戦略』です。士業は機械によって自動化されていくであろう単純作業からコンサルティング業にどのようにシフトしていくべきか、そして「人間であること」の強みとは何かについて、私の会計事務所での実際の取り組みを交えながら書かせていただいています。AI化が台頭してくる今後の時代に向けて、士業としてのキャリアを考えていきたいという方には、ぜひ手にとっていただきたい一冊です。

 

多くの仕事がAIや機械によって自動化されていく中で、自動化が難しいと言われる仕事の1つがマネジメントという仕事です。このマネジメントについては、ドラッカーの『経営者の条件』がオススメです。決して読むのは楽な本ではありませんが、繰り返し、粘り強く読むだけの価値がある本だと思います。

 

世の為・人の為で脳は活性化する

社会性を持つこともAIには(まだ)ない人間特有の性質の1つです。「情けは人の為ならず」という言葉があります。意味を間違えている人が多いのですが、本来の意味は「人に情けをかけることは巡り巡って自分に返ってくる」という意味です。この言葉を脳科学の面から理解できるのが、脳神経学者の篠浦伸禎氏が書かれた『人に向かわず天に向かえ』です。

 

世のため人のために真剣に物事に取り組むことで、右脳が活性化されることがこの著書には書かれています。この事実からすると、人のために情けをかけることは、右脳が活性化するという形で自分に返ってくると考えることができます。世のため、人のために貢献できる人が、自らの能力を伸ばし、成果を出していくというのは非常に興味深い内容です。

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