稲盛和夫の”生き方”が生んだ「日本一裁判をしない弁護士」の『三谷淳』がお薦めする6冊。-前編-

業界のトップを走る「プロフェッショナル」が薦める本とは?読書をもっと面白くする実名ソーシャルリーディングアプリReadHubが、独自インタビューをお届けするReadHubTIMES。8社を新規上場に導いた三谷淳氏。最年少司法試験合格の三谷氏が現在に至るまでの経緯や法律や人としての在り方を問うオススメの本をご紹介する。【Professional Library】

慶應義塾大学法学部法律学科卒業。大学在学中(1996年)に司法試験を最年少合格。2000年に弁護士登録後、大手法律事務所に勤務。旧日本軍の爆雷国家賠償訴訟に勝訴し、数々のマスコミに取り上げられる。

2006年に独立、事務所設立。紛争予防の大切さに気付き、徹底研究の結果「日本一裁判しない弁護士」と呼ばれ、経営者から絶大な支持を受ける。

2010年に同世代経営者勉強会【S70’s】(会員約200人)を立ち上げたほか、京セラ創業者稲盛和夫氏から直々に経営哲学を学び、また、東証JASDAQ上場企業の取締役に選任されるなど経営の王道を模索する。

弁護士、税理士、取締役の3つの視点から「経営を伸ばす顧問弁護士」として、全国各地の上場企業から小規模企業まで約100社の顧問弁護士を務める。

 

コンプレックスから最年少司法試験合格へ

私は幼少期から勉強が比較的得意でした。勉強以外は苦手だった私は必死に勉強して、慶應義塾普通部に入学しました。当時はちょうどバブル絶頂期だったこともあって、倹約家だった両親からもらえるお小遣いは友人たちと誇張なしで一桁違いました。この時期に感じた経済的なコンプレックスが反骨精神となり、勉学に励む原動力となりました。

大学では法学部に進学しました。法律の勉強は、かなり理屈っぽさがあります。でも、その理屈っぽさが自分の性にあっていて、毎日15時間に及ぶ猛勉強ができました。結果的に大学3年生の時に司法試験に合格となり、日本最年少での合格を果たしました。

オススメの本に関するインタビューということで何冊かご紹介しようと思ったのですが、法律関連でオススメできる本は限られています。ただ、ビジネスマンの方でも読んで面白いと思うのは、古典的名著である『憲法』です。憲法は法律の基本で、憲法を知ることで日本のいまを立体的に知ることができます。三権分立や基本的人権など、意外と理解が及んでいないところは多いと思うので、改めて読んでみると良いと思います。実際、とっつきやすい法律の本はあまり多くありません。だからこそ、私たち弁護士が存在するのだと考えています。

 

傲慢な態度は失敗につながる

大学在学中に司法試験に合格してからは、1年間司法試験の塾の講師として、親の年収を超える額を稼ぎ出しました(笑)。そこから大学卒業後、横浜の大手弁護士事務所に入り、大きな事件を任せてもらえるようになりました。裁判で結果を残した私はマスコミに取り上げられることもありました。そこで天狗になったことが失敗の始まりでした。

多額の報酬を受け取った私は殿様商売をするようになっていました。自分の都合にお客様が合わせてくれるのが当たり前、と考えていた私は偉そうな感じの悪い弁護士そのものでした。ただ、裁判の結果だけは残していたので、仕事は数多く任せてもらえていました。

自分に自信があった私は独立して弁護士事務所を立ち上げました。ですが、独立後すぐに状況は一変しました。当初は「最年少司法試験合格の弁護士」というラベルで一定の仕事はあったものの、常識や思いやりに欠ける天狗だったので顧問先は増えては減るのくり返し。いつも、かかってくる電話は契約の解約の電話なのではないかと不安になっていたほどです。

傲慢さが失敗に繋がることは、今は当然だと思うのですが、その頃の私は何をどう改善すれば良いのかわからず途方に暮れていました。そのタイミングでやっと自分の立ち振る舞いが間違っていたことに気づいたのです。

 

社長は従業員のために働く

どうしようもなくなった私が出会ったのが、稲盛和夫さんの盛和塾です。稲盛さんは「社長は従業員のために働く」という考え方を持っていました。傲慢だったことで、従業員たちの下支えに感謝せずにいた私には衝撃が走りました。この他にも、盛和塾では自分のそれまでの価値観がどんどん塗り替えられていきました。

稲盛さんは京セラやKDDIの創業者であり、JAL再建の立役者です。ビジネスの第一線で活躍する稲盛さんの言葉は、ビジネスに実用的なものから、人生の軸となるような考え方まで及びます。それらの考え方を知ることができるのが『京セラフィロソフィ』です。

私が読んだ当時は、盛和塾に入っている人しか手に入れることができなかったのですが、今では書店で買うことができます。『京セラフィロソフィ』は、「社長は従業員のために働く」ということに今回初めて出会った人は是非読んで欲しい一冊です。もっと、組織のために必要なことを学べるはずです。

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