“選択肢さえあれば、どうにかなる。” 『GIG WORK』長倉顕太がすすめるこれからの働き方とお薦めの本

「勝つまでやる」がマーケティング。

自分自身で本を何冊か書いているので、本を書くことの大変さは体感しているつもりですが、売るための努力は本の内容だけではないことをこれまで痛感してきました。

ある本の担当編集者をしていたとき、当初はなかなか売れなかったのですが、タイトルをキャッチーなものにして新書版として出版したら突然売れ始めました。

 

とはいえ、書店に置いてもらえない場合がほとんどです。自分が電車に乗る時にその本のカバーを自分が読んでいる本の外側につけて少しでも広告にするみたいな、地道なことも続けていました。

売れるまでやる。勝つまでやる。書くだけではなく、それを売るということまで必死になれるような著者としか基本的には私は仕事をしません。最初はほとんど無名でも、売り方次第でベストセラーになる。それを目指すのがマーケティングだと考えています。

 

他分野・他業界の学びが仕事に活きる。

実は私が出版社に入ったのもひょんなきっかけでだったので、編集者という自覚は強かったわけではありません。

そこで意識していたのは、他分野・他業界から学びとることです。その中でも印象的な1冊が『アトランティックレコードを創った男』です。

アトランティックレコードは、ローリングストーンズやレイ・チャールズなどの大物アーティストを多く輩出した。R&Bやジャズの名門レーベルです。その音楽プロデューサー、アーメット・アーティガンの人生を追った本です。

音楽プロデューサーはどういう立場の仕事なのか。そして、ミュージシャンとの距離感はどういうものだったのかと、書籍の編集者にも通じる内容でした。

 

誰が音楽をタダにした?』もオススメです。音楽業界は、CD販売からダウンロード販売、そして現在ではストリーミングサービスが一般的になってきました。ローリングストーンズがレコードが売れなくなることを予測して、ライブで儲かるようにしたエピソードはその変化を予兆した興味深い例の一つです。

音楽業界、映画業界、出版業界の順で変化のトレンドが広がると考えています。主に出版業界に属する私は、音楽業界から学ぶことが多いです。

他の業界の方でも、音楽業界のトレンドを追うことができると、次の時代での勝ち方を考えることができると思うので、オススメです。

 

読書は自分の現在地を知る手段。

読書は自分の現在地を知ることのできるものだと私は考えています。

本を読むと、いつも自分が何にも知らないということを感じさせられます。知らないことを知ることで、自分がどういう人間なのかを知ることができます。自己肯定感が叫ばれる昨今ですが、こういう場合には自己否定があっても良いのかなと思いますね。

自分ができない人間だと思うことで、何に対してもありがたみを感じるようになりますし、良いことは多いです。

 

出版社時代に出会った本で『DJ選曲術』という本があります。DJをする人は、自分で何か歌ったり楽器を弾いたりするわけではありません。でも、曲を選んできて、場を作る。

選曲の時にどうしているかを知ったことで、編集者として自分にとって、著者の書いた文章をいかにして良いコンテンツにすることができるかを考えるヒントになりました。

ただの娯楽としての読書だけではなく、知らないことを知ることを意識するのが読書には重要だと思います。

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