『KPIマネジメント』中尾隆一郎が語る 組織を強くするための理論と必読の書。

答えを一緒に探す「ファシリテーション」

現在はお客様の企業の業績を上げるための「ファシリテーション」を軸として活動しています。

あえて言うのであれば、「コンサルティング」ではありません。コンサルタントやティーチャーのように「教える」のではなく、ファシリテーターとして、相手の中にある答えを一緒に探していくようにしています。たまにプチコンサルもしますが(笑)。

答えを教えてあげるだけのコンサルタントもいますが、もしそのコンサルタントが急にいなくなってしまったら、その組織は途端にワークしなくなってしまう。だからこそ、僕は「ファシリテーション」にこだわっているんです。

 

最近では「自立思考を鍛える」をテーマにした連載を始めたのですが、それもこの考え方の延長線上にあります。どんな状況でもどんな目的でも普遍的にうまくいく方法はありません。

そのため、自分の目的と状況に合わせて最適な方法を考えることができるように、自立して考えられるようになることが重要だと思います。

ファシリテーションの軸として利用しているのが、「制約条件理論」と「学習する組織」です。それぞれについてお話をします。

 

制約条件理論=「一番弱いところを守る」

まず、「制約条件理論」をご存知でしょうか。『ザ・ゴール』というエリヤフ・ゴールドラット氏が書いた小説で理論体系が理解できるものなのですが、これが組織において非常に重要なんです。

 

ザ・ゴール』は小説で、様々なシチュエーションで企業のあるべき姿を考えさせられる本です。7冊くらいシリーズが出ているのですが、工場での製造過程や新規事業の開発、営業、生き方に至るまでを原理原則としてまとめています。物語自体にワクワクできるのも、オススメできるポイントです。

簡単に言ってしまえば、この本のメッセージは「1番弱いところを守りましょう」です。ドラッガーの言葉を用いれば、「Focus & Deep」(焦点を当てて深く取り組もう)。

悪い組織は弱いところをいじめます。例えば新入社員。「自分で考えて、新規開拓していけ」と言われても、最初は誰しもが初心者です。であればむしろ、教育できるような仕組みを作って、成功体験を早い段階で新入社員に与えられたら良いですよね。

 

中途採用の場合でもそうです。「即戦力でしょ。」と突き放すのではなく、仕事の手順とかカルチャーの部分とかを新しいメンバーがすぐに使えるようになっている組織はとても強くなれるはずです。

登山中、歩くのが遅れている人がいたら、荷物を持ってあげたり声をかけて励ましたりと気遣いますよね。それと同じように、仕事で困っていたら助けてあげられるようにしなくてはならない。視覚的に捉える事ができない場合もあるので、「どうやったら1ヶ月後に、新しいメンバーが笑顔でいられるか」という観点で仕組みづくりをすることが重要だと思います。

 

1つに絞って取り組んでいこう

KPIマネジメントをやっていますという人は世の中にたくさんいますが、ただ数字で管理しているだけの場合が多いです。自著『最高の結果を出すKPIマネジメント』では、制約条件理論の考え方をベースに、「取り組むべき問題を1つに絞って取り組んでいこう」と伝えています。

安宅和人さんの『イシューからはじめよ』も同じです。最も重要な1つに取り組んでいこう、と。ただ、だらだらと1つに取り組むのではなくて、その速度を上げていこうということです。

とりあえずの施策を連発しているだけでは、どの施策が効果的だったかも見えづらくなりますし、重要指標としてのKPIをしっかりマネジメントすることを意識してほしいです。

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