『KPIマネジメント』中尾隆一郎が語る 組織を強くするための理論と必読の書。

組織も自立的に思考・判断すべき

「学習する組織」はピーターセンゲ氏が提唱した、所属する人が自発的に自己実現をしていけるように学習していく組織のことです。

前に自立思考が重要であるということをお話ししましたが、組織としても状況に応じて自立的に思考・判断をしていくべきだと思います。

ただ、このピーターセンゲの『学習する組織』は組織の理想の姿を想像できると思うので、一読の価値があります。ただ、普通の人が読んで、すぐに理解できるものではありません。そして、理解できたとしても実現するのがとても難しいので、なかなか友人たちには薦められないです(笑)。

 

読書は最強のインプット

読書は仕事に直接活用できる最強のインプットだと考えています。最近読んでよかった本を2冊ご紹介します。

 

1冊目は『紛争の心理学』です。紛争がなぜ起き、対話でどうやって解決するのかについて書かれた本です。

例えば白人と黒人の争い。白人は黒人のことを偏見で見ていますし、黒人も白人のことを偏見で見ています。つまり、立場が違うから争いが起きる。

この本では、その争いを客観視しているだけではなく、その中に入って争いを整理整頓して争いを収めていきます。人と人が揉めているときの自分の振る舞い方について深く考えさせられた一冊です。

 

2冊目は『エンデの遺言』です。これは貨幣についての本で、「格差が広がり続ける」問題に対する解決策を提唱しています。具体的には保持しているだけだと減価していく地域通貨を提案していて、トマ・ピケティ氏の『21世紀の資本』に対するユニークな解決策を提案しています。非常に興味深い一冊だと思います。

お金は財やサービスの対価として払われているはずですよね。でも、お客さんの方がサービス提供者よりもなぜか偉そう。これは財もサービスも交換した直後から価値が下がっていくからです。車が一回乗られたら中古車になるように。

ビジネスをする上で、どのような仕事が求められているのかを抽象的に考察することができるので『エンデの遺言』を是非読んでみてください。

 

先ほど、制約条件理論をかなり抽象化して、「1番弱いところを守りましょう」と表現しました。ですが、この理論自体は1980年代に生まれ、今でも多く用いられる経営理論です。

組織が強くなるには、その組織が自立的に思考していくことや共通の数値目標を追うことが重要です。また、それ以上に、最も弱い部分を強くする仕組み化をできるかに組織の手腕がかかっています。この制約条件理論を理解することが組織強化の第一歩だと思います。

 

※インタビューをもとに作成
インタビュー・文章:高井涼史

Book List

ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か』 エリヤフ・ゴールドラット (著) ダイヤモンド社

最高の結果を出すKPIマネジメント』 中尾隆一郎 (著) フォレスト出版

イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」』 安宅和人 (著) 英治出版

学習する組織――システム思考で未来を創造する』 ピーター M センゲ (著) 英治出版

紛争の心理学―融合の炎のワーク』 アーノルド ミンデル (著) 講談社

エンデの遺言 ―根源からお金を問うこと』 河邑 厚徳 (著), グループ現代 (著) 講談社

21世紀の資本』 トマ・ピケティ (著) みすず書房

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