プレゼンの神様『澤円』が薦める5冊。”読書は物事の解像度と捉え方を変える”

マネージャーは人間の根本的な部分を知ることが重要

マネージャーなどのリーダーとなる人に、ぜひ読んで欲しいのが『リーダーを目指す人の心得』です。この本は僕自身がマネージャーをする時にも大いに役立っています。

これはコリン・パウエルの自伝的な本です。パウエルは軍人としては陸軍大将、政治家としては国務長官を務め、就任中に戦争も経験している異色の経歴の持ち主です。ストーリーとしてかなりユニークなので、読み物として面白いです。

この本には、リーダーとしての心得や考え方、すぐにマネができるようなエピソードが書かれています。例えば、パウエルは駐車場のスタッフに常に敬意を払って、丁寧な対応をしていたことで、駐車場内の良い場所に駐めさせてもらってました。駐車場のスタッフに「もし態度が悪かったら?」と言ったら、「ちょっと取りに行きにくいところに車が駐車される可能性がありますよね」と言われたそうです(笑)。

このように、僕達人間は、相手の偉さに関係なく、好きな人にはサービスします。だから、あらゆる取り組みにおいて、人間として好かれていると物事をプラスに運びやすくなる。つまり、優秀さやスキルはもちろんだけど、人間としての根本的な部分が大事だということです。この本はそれを教えてくれます。特に新しくリーダーになったばかりの人、リーダーとして息詰まっている人に読んで欲しいですね。

僕は日本のマネージャーという職に対して、強い問題意識を持っているんです。英語の”Manarger”は日本語で管理職と言いますが、それはおかしいと思っています。管理は、”Administaration”という意味で、タスクの一個なんです。

マネージャーはもっとやることがたくさんあります。人を成長させるという責任があるので、人間の本質的なところに踏み込まないといけないこともある。それにも関わらず、日本には”Manarger”の対訳がないんです。要するに定義する言葉がない。だから管理職は、管理することが仕事になってしまいます。つまり、AIにできることを仕事にしているんです。言葉がないということは、必要とされてなかったということなので、これは相当な問題だと思います。

今までは、たまたま向いてるマネージャーに依存していたかもしれない。ですが、本当に底上げをしていく場合、誰もがマネジメントのメソッドやナレッジを身につけることが大切です。マネージャーを育成していくことは日本が絶対避けては通れない事だと思っています。

 

未来を見通すヒントを得る

あと、『ITビジネスの原理』と『ネクストソサエティもオススメしている本です。『ITビジネスの原理』は、僕がテクノロジーをやっているからというのと、著者の尾原さんと仲良しなので、オススメです(笑)。原理と言っているだけあって、押さえておくべきキーワードが沢山入っています。日本のITビジネスや、グローバルのITビジネスの仕組みが書かれており、コンピューターがよくわからないような人でも理解できます。これからエンジニアになる人はもちろん、ITは苦手だけど、どんなものなのか知っておきたい人にはオススメです。ITに対して危機感がある企業は課題図書にしてもいいくらいの本ですね。

ネクストソサエティ』はドラッカーの本です。この本は、ある意味予言なんです。古い本で、第1刷は17年前です。これはインタビューを中心にしているんですけど、コンピューターリテラシーから情報リテラシーへの変化を、ドラッカーは90年代には指摘しています。この時は、インターネットを知っている人がいないような時代です。Amazonが出るか出ないかくらいの時代に、イーコマースは消費を根底から変える事を予言しているんです。経済がある程度わかる人たちは未来を読み解いていたことが感じられます。

本質的なところに向けてアンテナを張っている人たちは、いつの世にもいます。だから今の時点でもそういった人はいるはずです。この本が正しい情報なのかどうかではなく、当時の情報でこういったことが書けることを知ることで、未来を見通すヒントを得られると思います。起業する人やアントレプレナーシップを持ちたいと思っている人にオススメです。

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