GREE共同創業者/KII代表「山岸広太郎」が薦める10冊。”読書は世界を捉えるスコープを広げる”

業界のトップを走る「プロフェッショナル」が薦める本とは?CNETの立ち上げ、そしてGREEの共同創業、現在はKII(慶應イノベーションイニシアティブ)代表を務める山岸広太郎氏。山岸氏が実際にキャリアの中でどのように学び、どのような本を読んできたのか、そしてキャリアに活きた書籍をご紹介する。

山岸広太郎(やまぎしこうたろう)
神奈川県横浜市出身。慶應義塾大学経済学部卒業。
慶大卒業後は日経BP編集記者、CNET Japan編集長などを経て、200412月、グリー共同創業し、同社副社長を10年間務め、現在は同社取締役(非常勤)
2015
12月、母校慶應義塾大学のベンチャーキャピタルである慶應イノベーション・イニシアティブを設立。同社社長に就任する。

あらゆるステークホルダーに共感してもらうために大義名分を掲げる

サービスや会社に勢いを出していく上では、「大義名分」が大事だと思います。これからの時代は、損得だけでなく、共感で人が動くようになります。会社を成長させる上で巻き込まないといけないステークホルダーにいかにして共感してもらえるかがますます重要になっていきます。

これは僕がこれまで色々やってきた結果として感じていることです。チーム作りから投資家との関係作り、そしてお客さんや応援してくれる人を巻き込むためには、取り組みに共感してもらう必要があります。CNETとGREEの時は自覚的にはやっていませんでしたが、時代の流れが後押ししてくれました。

最近は、自覚的に大義名分を発信し、「この人は本当にこれをやりたいんだな」と思ってもらえるように言行一致する行動を意識しています。KII(慶應イノベーション・イニシアティブ)では、「大学の成果を活用して革新的な新事業を創造するスタートアップに投資を行い、新産業を創出し、社会の発展に貢献する」を掲げています。

そのため、私自身も直接投資に関係なくとも、大学やスタートアップを盛り上げることに繋がる行動をしています。終始一貫したインテグリティのある行動を取ることで、周りの人にも応援してもらえると考えています。

事象を構造的に理解し、それをハックする方法を模索する

私は、事業を作るプレイヤーの1人として、「事象がどういう力学で動いているのか」、「みんなはどういう考え方をしているのか」、「どんな法則が存在するのか」を考え、状況や問題、自分の周囲を出来るだけ構造的に理解することを意識しています。そして、ベーシックとなる法則を理解した上で、それをハックする方法はないか、ショートカットする方法はないかを考えています。

私の性格的に、元からそういった考え方をするのが好きでした。とにかく言われたことをやるのが嫌いです。「なんとなく習慣だから、業界の慣習だからこうでしょ」みたいなものをそのまま受け入れるのが好きではありません。それに対して、「なんでそうなっているんだっけ?別にそうじゃなくても良いのではないか?」という問いを立てて、根本から見直し、それにチャレンジするのが好きです。

基本的にルールに従うのは生きづらいです。もちろん、そのルールに理由があることや踏み外さない方が良いこともあります。

例えば、私は運転するときには、できるだけ左車線を走るようにしています。2、3車線ある道路は大体一番左車線が空いています。左車線を走っていると路上駐車などがあるので、みんなは左を走りませんが、私はスムーズに走れるポイントまで左側を走り続けて、その手前で右側に入ります。

みんながやっていることを批判的な視点で考え、余地があればハックします。こういうのをズルいと思うか、セコいと思うか、合理的と思うかは人それぞれだと思います。私自身は人の迷惑にならなければセコくても早く移動したいので、右車線の車の流れを妨げずに上手く走れる自信があるときは左車線を走ります。そもそも、左車線がずっと走れるところでも右車線に車がかたまる傾向があるので、多くの道では、もっと多くの車が左を走ったほうが、右車線も空いて良いはずです。

自分の性格がそもそもそうなっているのもありますが、事象を構造的に理解し、それをハックする方法を模索することは事業を作る上でも活かされています。

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