GREE共同創業者/KII代表「山岸広太郎」が薦める10冊。”読書は世界を捉えるスコープを広げる”

大学時代に身につけた論理的な思考法がとても活きている

今振り返ると、大学時代の学びはとても活きていると思います。ロジカルシンキング、クリティカルシンキング、思考の整理や考える技術などです。これらは大学生活の中で、本や演習、活動発表で身につけたものです。大学時代にベーシックな自分のスキルとして、論理的な思考法を身につけましたが、それが今でも役に立っていると思います。それが私の人生の中での強みになっています。

それを身につける方法としては、昔からあるロジカル・シンキングなどのロジカルシンキングやクリティカルシンキング系の本を何冊か読んで、その本についている演習を徹底的にやるのがいいと思います。

社会に対して「こうあるべき」という考え方の軸が述べられている本を読む

私が人に薦めている本は3冊あります。学問のすすめ文明論之概略金持ち父さん貧乏父さんです。これらの本は、社会に対してこうあるべきという考え方の軸を述べており、その考え方が好きです。

文明論之概略は、特に智徳の弁に関して述べられている部分が好きです。徳は大事であり、基本的にみんなそれは否定しませんが、同時に智性、物事を考えて理解する動きがなければいけないと述べています。つまり、徳が高くても無知だったら徳がないのと同じということです。

またその中でも福沢諭吉は、智と徳を4つに分けています。私徳と公徳と私智と公智です。私徳は「人間としてちゃんとしてますね、律儀ですね」ということを指し、公徳は「公の中で公正か」ということです。

日本では内側で良いことと社会にとって良いことがずれることがあり、それが原因で大企業の不正が起こることがあります。本人は悪気はないんですよね。私徳と公徳はそういったことを指しています。

私知というのは、「いわゆる頭が良いこと、勉強ができること」です。公知というのは、「今の世の中で何が一番大事なのかを判断し、優先順位をつけられること」です。たとえ、非常に頭が良くても、今の社会にとって何が必要なのかを認識していなければ意味がなく、福沢諭吉は、公知が一番重要だと言っています。

私はまさにその通りだと思います。例えば、政治家や偉い人が失言したりするのも、今の社会がハラスメントを許さないのにも関わらず、ハラスメント型男性優位の立場で発言していいと昔の価値観のままであるからです。この本は明治初期に書かれたものですが、今の社会にも当てはまることはたくさんあります。文明論之概略は明治初期に書かれた本なので、そういう意味でいうと日本はあまり変わってないんですかね(笑)。

金持ち父さん貧乏父さんは、世の中の「良い会社に入って給料を上げていく」という価値観に対して、問題提起をしています。その価値観に対して、お金に支配されない、左右されないために、お金を自分のために働かせる在り方が述べられています。

あとは冨山和彦さんと橘玲さんが出す本は大体読みます。中でも面白かったのは、冨山さんだとなぜローカル経済から日本は甦るのかで、橘玲さんだと幸福の「資本」論ですね。基本的に、福沢諭吉も冨山和彦さんも橘玲さんも、合理的思考で現状に対して批判的意見を述べています。本来あるべき姿であったり、日本の良くないところや、こうするべきであるといったことを述べており、これからの時代を生きていく上で個人が頭に入れておくべき思考の枠組みだと思います。

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